総合選抜で音大に合格がきまった多才なWさんです。音大に興味のある方、必読です!!
音大の受験科目はなんですか
私が受けた音大は、主要5教科の試験の無い学校でした。その代わり、コース別の専門実技や面談・面接、楽典、聴音、小論文・作文などがあります。ただ皆がみんな全ての科目を受けなければいけないわけではなく、楽典や聴音、小論文・作文などは該当コースの人のみが受けるような形でした。私が受験したコースの科目は、面談、楽典、専門実技の3つがありました。専門実技とは、自己アピールとして音源提出又は演奏といった形でオリジナル作品を掲示したり、録音・メディアコンテンツ作品によるプレゼンテーションをしたりするなど、幅広く自己をアピールするものでした。
いつ頃から準備しましたか
私は、高校2年生の2月頃まで音楽は趣味で続けて大学は文学部に入りたいと考えていたので、音大に行きたいと思った、ちょうど去年の今頃から受験のための準備を始めました。最初は、無料のソフトで受験の際に掲示する用の曲を創り始めたのですが、高校3年生の6月頃に有料のソフトや機材を購入し、本格的に曲作りを始めました。楽典については、元々、習い事や中学時代の部活などのおかげで、最低限の知識はあったのですが、コードなどについては基礎から勉強し直し、去年の10月に総合型選抜で受験しました。
何を準備しましたか?準備する中で一番大変だったことは何ですか
一番大変だったのはやはり作曲です。それまで作曲自体をしたことはあってもDAWを用いての作曲は初めてだったので、機械音痴の私にとって操作に慣れることが一つ目の課題でした。何よりも大変だったのはスランプに陥ってしまったとき、いかにモチベーションを保つかということでした。私には才能が無いんじゃないか…。と落ち込んでしまい、しばらくDAWのソフトに触れなくなってしまった期間もありました。何とか私がスランプから抜け出すことが出来たのは、一度、作曲中の曲のことを忘れ、好きな音楽を聴いたり楽器を演奏したりして純粋に私は音楽が好きだという気持ちを思い出せたからだと思います。
思っていた試験と実際は同じでしたか?違っていたら、どこが違ったか教えてください。
実際の試験は、やはり想像とは少し違いました。まず、面接官の先生はお2人いらっしゃったのですが、その内の1人は、オープンキャンパスのとき模擬授業をしてくださった先生でした。また面接のとき、志望動機などについての質問はされたものの、高校生活で1番印象に残っていることはなんですか?というような質問をされることはほとんどありませんでした。その代わり、掲示した曲についてなど音楽に関することを聞かれることが多かったです。
これをして良かったと思うこと、しておけば良かったと思うことは何ですか
私が受験した音大では、実際に音大で教えている先生から楽典や実技の個人レッスンを受けることが出来るシステムがあるのですが、私は、実技のレッスンに何回か申し込み、レッスン料をお支払いして作曲途中の曲についてのアドバイスをいただきました。
自分の曲の良いところを褒めてくださったり、今この曲で一番足りていないところを教えてくださったりしたので、自信を失うことなく、私が曲を完成させるにあたって必要なことの優先順位を知ることが出来、レッスンを受けて本当に良かったなと思いました。
逆に、入試の数ヶ月前に行われていた楽典の検定は受けに行けば良かったなと思っています。もし、この検定に合格できていれば本番の試験のときに楽典のテストが免除されたらしいのですが、試験勉強が間に合わず、諦めて受けに行くことさえしなかったので、もっと前から楽典の勉強をしっかりして、本番の試験のときには面接だけに集中できるようにしておけば良かったなと反省しています。
音大受験にあたって、千葉キャンパスで良かったことがあれば教えてください
確かに千葉キャンパスでは書道の代わりに美術や音楽の授業を選択することは出来ませんが、音楽の授業があるような他校でもDAWを用いた授業をすることはまず無いと思うので、却って通信制高校の方が、要領の悪い私でも自分が学びたい専門的な勉強に時間を割くことができ、良かったと思っています。また総合的な探究の時間で、受験のときに掲示した曲の元となる曲を提出したのですが、そのときに村上先生などから良かったよと褒めていただけたのも嬉しく自信に繋がりました。
後輩たちへのアドバイス
音大のようなところは小さい頃からピアノを習うなど英才教育を受けていないと入れないのでは無いかと思っている人もいるかもしれませんが、全ての音大の全てのコースがそうとは限りません。また、就職など将来のことを心配に思う人もいるかもしれませんが、私が進学する予定の音大のように就活に手厚いサポートをしている音大もあるので、そこまで憂う必要も無いのではないかと私は思います。今から目指しても遅いだろう…などと簡単に夢を諦めないで欲しいです!どんな道に進むことを選んでも、自分を信じて頑張ってください!!