高校の単位は「1単位時間を50分として、35単位時間の授業を1単位として計算することを標準とする」と高等学校指導要領に記載されています。
そして指導要領では卒業までに履修させる単位数を「各教科・科目の単位数並びに総合的な学習の時間の単位数を含めて74単位以上とする」と定めています。
一般によく聞かれる通信制高校卒業要件で「74単位以上の単位修得」とはこの部分を根拠にしたものです。
学年制は卒業までに必要な学習内容と単位を3つの学年に割り振って、「これが終わったら1年生が修了で、次2年生になれますよ。
2年生の内容が終わったら3年生になれますよ。3年生の内容が終わったら卒業ですよ」という仕組みです。
学年制を導入している全日制高校や定時制高校の単位の修得は、「出席して授業を受ける」ことと「定期考査で合格点(=赤点より高い点数)を取る」ことで可能になります。
その学年に決められた学習内容と単位を修得できなかった場合、次の学年に進級することはできません。
学校用語では「原級留置」と言い、いわゆる留年です。
その場合さらに困ったことに、修得できなかった科目以外の単位も全て消えてしまうのが一般的です。
つまり再履修の2回目の1年生では前年に単位修得できたはずの科目も最初から受講し直さなくてはならない仕組みになっているのです。
一方で単位制を導入している通信制高校は、学年がありませんから修得単位が74単位以上に達したところで卒業要件を満たしたことになります。
学年制では決められた30単位に対して24単位しか取れなかった場合、進級ができずに留年になりますが、単位制であれば24単位しか取れなかった場合でも、翌年以降にその分を取り返すことも可能です。
通信制高校などの多くの単位制高校では個人別にカリキュラムを組み立てることができますから、その年によって履修科目数を調整することも可能だからです。
一ツ葉高校は単位制を導入している通信制高校です。転校して入学する場合、前籍校で修得した単位を引き継いで転校が可能です。
修得している単位数を確認し、高校卒業資格に必要な残りの単位を計算します。