文部科学省が「高校生の学びを支えます。」というキャッチフレーズで案内している「高等学校等就学支援金」をご存知の方も多いのではないでしょうか。
判定基準を満たしており、日本国内に住所を有する方が対象になる制度です。
ちなみに、対象になるならないに関わらず、全員オンラインで手続きをする必要があります。
「高校無償化」という言葉を聞かれたことがあるかと思いますが、「高校無償化」とはこの「高等学校等就学支援金」制度を活用して、高校の学費を実質無償にする仕組みです。
2010年に開始された国の制度ですので、今の30歳ぐらいの方から案内が来て申請をした記憶があるかもしれません。
2010年の設置段階からしばらくは、国公立の高等学校は授業料が実質無償ということになりました。
これ以降の流れは以下の通りです。
2010年 |
民主党政権下で、公立高校実質無償化 |
2010年 |
大阪府の橋本府知事が一定所得以下の世帯に向けて私立高校無償化 |
2017年 |
東京都の小池都知事が世帯年収約760万円(目安)未満の世帯の私立高校実質無料化 |
2017年 |
公明党が衆議院議員選挙で「私立高校無償化」を公約に掲げる |
支援金の申請方法は次の通りです。
私立の通信制高校の場合は、以下のような計算式(両親2人分の合計額)で対象になるかならないかを判定します。
「市町村民税の課税標準額×6% - 市町村民税の調整控除の額」
※政令指定都市の場合は、「調整控除の額」に3/4を乗じて計算する。
実際いくら支給されるかを授業料9,000円/1単位で考えてみます。
計算結果が154,000円より少なければ、支給額は4,812円/1単位×2.5=12,030円です。
2.5倍になっているのは私立高校授業料無償化に伴い、私立高校等は加算されるということになっているためです。
ただ、授業料に係る部分のみ支給されますので、授業料が9,000円/1単位なら9,000円支給されます。
授業料が12,000円/1単位なら12,000円ということです。
計算結果が154,000円以上、304,000円未満なら、支給額は4,812円/1単位です。
このように説明してもよくわからない方が多いと思います。
そこで、文部科学省からは以下の表で案内されています。あくまでも年収目安ですので、参考にされる程度でお願いします。
(参考)支給の対象になる世帯の年収目安 |
|
子の人数 |
4,812円/1単位 |
最大12,030円/1単位 |
両親のうち一方が働いている場合 |
子2人(高校生・高校生)
扶養控除対象者が2人の場合 |
~約950万円 |
~約640万円 |
子2人(大学生・高校生)
扶養控除対象者が1人、特定扶養控除対象者が1人の場合 |
~約960万円 |
~約650万円 |
両親共働きの場合 |
子2人(高校生・中学生以下)
扶養控除対象者が1人の場合 |
~約1,030万円 |
~約660万円 |
子2人(高校生・高校生)
扶養控除対象者が2人の場合 |
~約1,070万円 |
~約720万円 |
子2人(大学生・高校生)
扶養控除対象者が1人、特定扶養控除対象者が2人の場合 |
~約1,090万円 |
~約740万円 |
(参考)支給の対象になる世帯の年収目安
両親のうち一方が働いている場合
子の人数 |
4,812円/1単位 |
最大12,030円/1単位 |
子2人(高校生・高校生)
扶養控除対象者が2人の場合 |
~約950万円 |
~約640万円 |
子2人(大学生・高校生)
扶養控除対象者が1人、特定扶養控除対象者が1人の場合 |
~約960万円 |
~約650万円 |
両親共働きの場合
子の人数 |
4,812円/1単位 |
最大12,030円/1単位 |
子2人(高校生・中学生以下)
扶養控除対象者が1人の場合 |
~約1,030万円 |
~約660万円 |
子2人(高校生・高校生)
扶養控除対象者が2人の場合 |
~約1,070万円 |
~約720万円 |
子2人(大学生・高校生)
扶養控除対象者が1人、特定扶養控除対象者が2人の場合 |
~約1,090万円 |
~約740万円 |
就学支援金の支給期間は最大4年間ですので、それ以上在籍する場合は受給できません。
前述のとおり就学支援金は授業料が対象になるため、入学金、施設費、教科書代やスクーリング代に充当することはできません。