自由英作文は不自由英作文
通信制 一ツ葉高校 千葉キャンパスの夏目です。
大学受験に取り入れられ始めた英検ですが、
この6月から内容が大きく変更されました。
特にwritingの比重と内容が大幅に変わりました。
大学受験に関連するであろう二級と準一級に話を限定すると、
二級は比重が0%から33%へ、準一級は比重が10%前後から33%に引き上げられました。
また、内容もある主題に関する自分の意見を述べるという形式(自由英作文)に
統一されました。(今までは一級のみがこの形式でした)
実はこの「自由英作文」という名前が曲者で、
欧米の作文作法を知らない日本人は(小学校の読書感想文のように)思っていることを
好きなように書けば良いと思いがちです。残念ながら、アメリカやイギリスなど英語圏での
作文には日本人からすると信じられないほどルールが厳密に決まっており、
我々が「茶道」や「花道」を学ぶときに大量の作法を覚えなければならないのと同様に、
我々は最初に英作文の「作法」を学ばなければならないのです。
現在書店には、大学受験用英作文参考書がそれなりの数出版されていますが、
ほとんどが和文英訳のテクニックを説明しているだけで、
自由英作文の技術を解説している本は希少です。
数少ない自由英作文用参考書も、概要を説明しているだけで、
この作法の詳細までは述べていません。従って、本格的な自由英作文の参考書としては、
大学受験ではなくTOEICやTOEFLの解説書に頼らざるを得ません。
残念ながらこうした参考書は高価であり、また内容も英検受験者にとって
高度すぎるきらいがあり、問題が残ります。
英検の自由英作文対策本は、おそらく来年あたりには大量に出版されると予想されますが、
それまでの間どのように生徒を指導すべきか思案中です。
通信制 一ツ葉高校 千葉キャンパス 夏目