模擬授業「記憶の宮殿」
通信制 一ツ葉高校 千葉キャンパス 西村です。
皆さん、こんにちは!
火曜午後の小論文対策講座では6月から生徒が教壇に立って、
45分の授業を行っています。
6月14日は、K・Sさんの授業でした。
テーマ:「記憶の宮殿」
科目:脳科学
対象:高3
(画像は授業計画書で、絵で表現しています)
K・Sさんが実際に用いる記憶術を体感する授業です。
K・Sさんによると、この記憶術は古代ギリシアの詩人・シモニウスが考案したもので、
脳の海馬を用いて行います。この海馬には場所ニューロンと呼ばれる組織の働きによって、
見た場所を通常の記憶よりはるかに鮮明に記憶できることができます。
そのため自分の覚えたい情報を具体的な場所と抽象的に結びつけることで、
本来であれば記憶するのに難儀で膨大な情報であっても、
一度の記憶で長期に保存できるものだそうです。
この記憶術のメリット、デメリットも、K・Sさんは客観的に話してくれます。
しかし、この段階では理解できた生徒、半信半疑な生徒、わからない生徒、
さまざまです。
すると、K・Sさんはトランプを使って、その記憶術を披露します。
まるでマジックのような展開に、教室はどよめきます。
とはいえ、これはK・Sさんだからできるのではないかという、そんな疑問もわきます。
今度はK・Sさんの指導で、生徒たちがその記憶術を挑んでみます。
すると――、実際に記憶できた人が幾人も出てきます。
彼の記憶術の解説はわからなかったけれど、実際に記憶できる自分がいる。
これが体感授業です。今回、記憶できなかった人も記憶できる実例を複数、
目の当たりしたことで、この記憶術についてより深く考えることが
できたのではないでしょうか。
そして、45分の授業が終わった後は――
輪になって、みんなでディスカッションです。
K・Sさんが授業で工夫したところなどを説明した後、
みんなが良かったところ、もっと良くするにはどうすればいいかの意見を
出し合います。このディスカッションも、とても大切な授業です。
一見、「良かったところ、もっと良くするにはどうすればいいか」は
「良い/悪い点」ととらえがちですが、決してそうではありません。
中国の思想家・荘子も正反対の言葉で物事を捉えようとすると、
争いが起きると話しています。最初は慣れないかもしれませんが、
この力を蓄えてもらえたら、とても嬉しく思います。
もし見学を希望する生徒さんがいたら、いつでもお声がけ下さい。
火曜の3、4時限目にやっています!
通信制 一ツ葉高校 千葉キャンパス 西村