あと4人いる
通信制 一ツ葉高校 代々木キャンパスの浜田です。
大学進学コースは夏期講習期間に入りました。
現代文はちょっと気分を変えて、小説の問題演習を行っています。
大学入試のセンター試験では必ず大問2で小説が出題されます。
大問1の評論もそうなのですが、
これも平均点が60%になるよう調節された選択式なので、
似たような選択肢が多くて正解はどれなのかさっぱり分からないことがあります。
それでも少しでも正解に近付くように、
作者や出題者の意図をくみ取る努力をしなければなりません。
作者にもセンター試験の問題に採用されたことは事前に知らされませんが、
試験が行われた後で、
作者が「自分でも正解が分からない」とか「選択肢の中に正解がない」
と言うような事態はたびたび起こっているようです。
小説は人によって読み方が様々なので、
出題者の読み方と回答者の読み方が違うことは当然。
出題者の読み方が作者の書いた意図と違うことも当然起こります。
小説は作者の手を離れれば、既に作者だけのものではないということでしょう。
読み解くべきものは「作者や出題者の意図」というよりは、
「出題者の意図や出題者を通じた作者の意図」の方が正しいかもしれません。
授業の予習として、小説の読解問題を解いた後、登場人物を書き出したり、
場面展開をまとめてもらうようにしています。
現代文の授業で小説を扱う時に、
登場人物以外に実は少なくとも4人の人が関わっています。
4人とは・・・?
この話から分かりますね。
作者と出題者。
それに問題を解く生徒、そして授業をする私ですね。
特に読解の問題は、
そうしたコミュニケーションの一つとして捉えることが大切だと思います。
通信制 一ツ葉高校 代々木キャンパス 浜田