近代特有のシステム
通信制 一ツ葉高校 代々木キャンパスの浜田です。
今日から授業スタート。
現代文の後期1回目のレポートの範囲は夏目漱石「こころ」です。
「私」と「K」の微妙な心の動きを捉えることが必要なわけですが、
現代的な見方で言うと、なんと「おくてな恋愛」かと・・・。
SNS全盛の今ならもっと意思疎通ができて、
そんな結果にならなかったのじゃないかと考えたりもします。
いや、しかし今と違ってSNSどころか電話も普及していないので、
基本的に恋愛対象は良くて「近所の幼なじみ」とか「友人の妹」とかで、
普通はみんなお見合い結婚だったりする時代です。
私の高校生くらいまでは、同級生の女の子に連絡取るにも、
まずその親が電話に出るので取次ぎを願わなくてはならない時代でした。
教科書の挿絵や注釈で、なるべく「こころ」が書かれた時代のことが、
分かるように工夫していますが、
もしかして私の高校時代もこうやって説明しなければならないのでしょうね。
入試問題の評論などでも「近代とは何か」を理解しなければなりませんが、
まず「私はこの子たちと同じ時代を生きてるのだろうか」と考えることが
しばしばあります。
近代特有のシステム・・・。電話取次ぎ。恋愛の第一段階のハードル。
通信制 一ツ葉高校 代々木キャンパス 浜田