アンドラ公国
通信制 一ツ葉高校 代々木キャンパスの高橋です。
ちょっと難しい話をしますが、
現代の国際社会においては条約と国際慣習法からなる国際法というものがあります。
これは、国家間の合意で、国家間の関係を規律する法のことです。
ここには「戦争」とは「宣戦布告」によって始まり、「講和」をもって終結するとされています。
ということは「講和」を結んでない戦争は、終結してないってことなんです。
と、いうことは・・・なんか悪い予感はしませんか!?
そうなんです、実はヨーロッパには戦争に参加したものの存在を忘れられて、
国際法上の終戦を迎えられずに長年放置されていたかわいそうな国があるんです。
フランスとスペインに挟まれたアンドラ公国という国です。
このアンドラ公国はその昔、外交をフランスに委ねていたので、
フランスが大きな戦争に突入すると同時に宣戦布告する事が多く、
第一次世界大戦の時にはアンドラ国軍を派遣しています。
が、しかし!その人数は11名!!
日本史履修者より格段に少ない人数です。
小規模な派遣だったせいか、第一次世界大戦を終わらせるためのパリ講和会議のときに
フランスにその存在を忘れられ、講和会議に呼ばれず、
なおかつ、講和条約締結の時にうっかりアンドラ分のサインをするのさえ忘れられちゃって、
国際法上、もはや敵も見方もいない第一次世界大戦を継続したまま、
第二次世界大戦を迎える羽目になってしまうわけです。
うっかりじゃすまされないレベル。
そんな第一次世界大戦を扱った日本史の授業はどうでしたか?
来週もしっかり続きを学んでいきましょう。
通信制 一ツ葉高校 代々木キャンパス 高橋