代々木キャンパス ブログ

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  1. 生きる

    [通信制一ツ葉高校代々木キャンパスです]

    久々ブログ登場の鹿山です!

    代々木キャンパスの大津衣吹さんが
    「第26回三浦綾子作文賞」
    の優秀賞を受賞し、1月11日(土)に
    北海道で授賞式が行われました。

    とても素晴らしい作品ですので、このブログ
    記事をお読みいただいている方々には、ぜひ
    大津さんの受賞作品「生きる」をお読みいた
    だけると幸いです。
    第26回受賞作品は以下からダウンロードで
    きます。

    先日は本人にブログ記事を書いてもらいまし
    たが、僭越ながら今回は私がその受賞作品
    「生きる」に対して、感想とレビューを書き
    たいと思います。

    大津さんのブログはコチラ

    私がこの作品を最初に読んだ時、彼女が紡ぎ
    出す言葉の力にとにかく圧倒されました。た
    だ同時に、なぜこの作品がこんなにも胸に刺
    さるのか、上手く言語化できない自分にも気
    が付きました。そして、何度も何度も、この
    作品を読むことになりました。読めば読むほ
    ど、この作品の緻密な構成と、彼女が紡ぎ出
    す言葉の意味が自分の中で鮮明になってい
    き、私なりの解釈が生まれ、最初に読んだ時
    とは異なる感動が次々と湧いてきました。私
    事ですが、文学が好きではあるものの、忙し
    さにかまけて文学や小説と距離ができてしま
    っていたここ10年の中で、彼女の作品との
    出会いは、心の中に残っていたわずかな灯
    が、炎に変わっていくような感覚を持ちまし

    タイトル通り、この作品のテーマは
    「生きることに対する強い意志」
    であるように思います。夏休みのような長期
    休み明けには、自殺防止のための電話相談窓
    口が開かれるというような報道がもはや「ニ
    ュース」ではなくなった現代において、彼女
    のような高校生が、随筆で強く「生きる」
    主張することに、大きな意義を感じます。死
    が隣り合わせにあるような絶望下にいる人た
    ちに対して、倫理観で生きることの大切さを
    語ることは、時に非常に無力であるように感
    じます。なぜなら、倫理観を受け入れられる
    ような「正常な」状態であれば、人は絶望な
    どしないからです。

    「生きる」の中では、幼少期の彼女の中で
    の、大切な人との永遠の離別を意味する
    「死」というものに対する恐怖が綴られてい
    ます。そんな恐怖の対象であった「死」とい
    うものが、自らのつらい日常の中で、彼女の
    言葉を借りればいつしか「重みを落とし」、
    望むものに変わってしまうのです。しかし、
    大好きな祖母に「こんなに辛いことばかり
    で、生まれてこなければよかった」と胸中を
    吐露した際、流れる祖母の涙を見て、彼女の
    心境に変化が生まれます。

    「生きることに対する強い意志」は、皮肉に
    も絶望とのコントラストの中で、非常に説得
    力を帯びています。そして、この作品の力強
    さや説得力は、彼女が決して他者に何かを気
    づかせたり教えたりしようとしているわけで
    はなく、彼女自身が未だに迷い、葛藤しなが
    らも、自分自身に「生きる」と言い聞かせて
    いるような心情の機微が、言葉の端々から感
    じられるところにあるのではないかと思いま
    す。

    とにかく素晴らしい作品です。

    ひとりでも多くの人にこの作品が届けばよい
    なと思います。

    それでは、今日はこのへんで!

     

    通信制 一ツ葉高校 代々木キャンパス

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