簡単な経済学講座 ・ 下
通信制 一ツ葉高校 代々木キャンパスの矢島です。
簡単な経済学講座 ・ 上で、少々マニアックな話になりそうだったので、ここで話題を変えようと思います!
今から皆さんに、経済がよくわかるクイズを出題したいと思います。
以下の文章を、企業のキャンペーンによくありがちな、セールの広告文だと考えてください。
A.1000円のシャツ、すべて10%引き!
B.1000円のシャツを買った人から抽選で1名様に1万円プレゼント!!
C.1000円のシャツを買った人の中から、100人に1人、レジでその場でタダにします!
皆さんが一番「お得だな~」と思ったのは、どれでしょうか?
ちなみにこの質問を生徒にもしたところ、Cにお得感を感じる人が結構いました。
「だって、タダになったらラッキーじゃん!」
うん、確かに!タダでもらえることほど、嬉しいものはありませんね!
しかし企業の立場で考えた場合、一番損しないキャンペーンはCなんです。
仮にA~Cのキャンペーンで、100人の人が購入したとします。その時の売り上げは、
A:定価1000円を10%OFFで売るため、900円×100人=90000円
B:純利益(1000円×100人=100000円)から10000円を引く=90000円
C:純利益(1000円×100人=100000円)から1人分(1000円)をタダにする=99000円
ということになります。つまり、A・Bに比べ、Cは9000円も多く利益を得ることになるのです。
このように、企業が行っているキャンペーンには、お得感を消費者にアピールしながら、
極力「企業として損をしない」方法を考えていたりします。
何かを購入したら、無料でグッズや付録が手に入ったりすることもありますが、あのようなグッズも、大量生産(大量発注)によって、生産費用を極限まで抑えようとします。
キャンペーンは、最大限の宣伝効果と、最小限のコストの両輪が噛み合って、はじめて成功するのだ、ということをお伝えした上で、今日の経済学講座を終わります!
通信制 一ツ葉高校 代々木キャンパス 矢島