身近な地名と明治時代(後編)
通信制 一ツ葉高校 千葉キャンパスの石野です。
(続きです)
政府から与えられた債権の利子の額は当時の東京の最低賃金を大きく下回ったので、
当然それだけでは生活することはできず、何か別の仕事をしなければなりません。
優秀な人は警察官や教員として生計をたてましたが、
ほかの人々は、うまく商売も出来ず、苦しい生活状況におかれます。
そんな中、彼らの失業対策事業の一つが荒地の開墾です。
北海道開拓事業が有名ですが、実はこの千葉でも開墾が行われました。
江戸時代の柏や佐倉のあたりには、軍馬を放牧する牧場が広がっていました。
でも、武士の世が終わると、その牧場も不用になり、
これを農地に変えるために多くの士族が動員されました。
農業に疎い武士ですから、初期の事業は難航したようですが、
徐々に技術を持った農民達が移住してくると、昔の牧場は立派な農地へと変貌しました。
その土地には、開墾をはじめた順番ごとにおめでたい名前がつけられます。
初富、二和、三咲、豊四季、五香、六実、七栄、八街…
皆さんのお住まいの近くや通学途上にこんな地名がありませんか。
こんな話を授業プリントに盛り込んだら、生徒の一人がこんなコメントをくれました。
「京成の駅名にある!ちょっと歴史が身近になった!明日には忘れてると思うけど。」
最後の一言はちょっと余計な気がしますが、
これらの地名を見たときに、今日の授業内容をふと思い出してもらえると嬉しいです。
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