千葉キャンパス ブログ

千葉キャンパス ブログ

  1. 古典文の世界になじむ(後編)

    通信制 一ツ葉高校 千葉キャンパスの石野です。

    (昨日の続きです)

    江戸時代の後半には全国で漢文の素読が行われていました。
    素読とは重要な中国の古典を訓読し、それを読み上げること。
    武士の子弟たちはその成果を試験で試され、優秀な者には褒美が与えられました。
    当時の人々は、学問として漢文を修めるのではなく基本的な素養として漢文を学んだのです。

    この文章の中心となる論点は、
    その漢文学習を通じて、忠義や孝行などの道徳観念も身につきましたが、
    それだけではなくある特定の思考や感覚の型が形成された、ということでした。

    漢文での読み書きの世界は、日常の言語とは異なるもの。
    江戸時代の武士たちは漢文の読み書き能力を得ることで、
    統治者としてのありかたを体得するようになったのです。

    我々は「文章を読む」=「知識を得る」と思いがちです。
    しかし、知識を得るだけであれば、授業を聞いたり、問題集を解いたり、
    場合によってはテレビを見たりするだけでも充分だったりします。

    しかし文章を読み、さらにそこに見られるような言葉遣いを用いることで
    我々の内面は知らず知らずのうちに大きく変わってゆきます。

    生徒の皆さんが、読書はもちろんのこと
    教科書や過去問などに取り組む過程で良い文章に出会い、
    その世界に自らをなじませてゆく機会が増えてくれれば嬉しいです。

    さて、今日は良い香りがキャンパスに充満していました。
    生徒たちの表情も満足げ。
    放課後も鍋を囲んで話に花が咲いていたようです。
    また時々こういったイベントを行えるといいですね。
    朝から準備してくださった先生に感謝感謝です。

    通信制 一ツ葉高校 千葉キャンパス 石野

新着記事一覧

自分のスタイルで成長できる一ツ葉高校へのお問い合わせはこちらから