古典の表現に学ぼう!(その1)
通信制 一ツ葉高校 千葉キャンパスの矢島です。
12月に入って、一段と冷え込みが激しくなってきました。
私も先々週に毛布を出し、先週にストーブを出し、
今週、ついにヒートテックの着用を開始しました(笑)
元来寒さが苦手な私にとって、冬の到来は憂鬱なものでしかありません。
さて、今日は新入生を迎えて、「国語表現」の授業が行われました。
今回の授業のテーマは、「古典の表現に親しむ」というものです。
祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。
沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらはす。
おごれる人も久しからず、ただ春の夜の夢のごとし。
たけき者もつひには滅びぬ、ひとへに風の前の塵に同じ。
これは、『平家物語』という古典作品の冒頭部分です。
『平家物語』は、平安時代後期から末期にかけての平氏の興亡を描いたもので、
その話は琵琶法師によって、広く世に伝わったとされています。
『平家物語』の冒頭の文章は、七五調のリズムが基本になっています。
実は、この七音・五音は、日本語の伝統的なリズムとして、現代人の中にも生きているのです。
例えば、「気をつけて クルマは急に 止まれない」という標語は、五七五になっています。
また、「爽健美茶」の歌も「ハトムギ玄米月見草~♪」と七五調になっています。
標語や広告表現において、七五調の伝統的なリズムは、今もなお受け継がれています。
(その2へつづく)
通信制 一ツ葉高校 千葉キャンパス 矢島