宇宙への探求(その2)
通信制 一ツ葉高校 千葉キャンパスの矢島です。
この事故以来、スペースシャトルは、その安全性が疑問視され、
1988年まで打ち上げを中止していました。
そして1988年10月、スペースシャトルは「ディスカバリー号」の打ち上げによって復活しました。
1995年、NASAがまとめた報告書では、スペースシャトルを事故で失う確率は0.76%とされ、
改めてNASAの体制の立て直しと、スペースシャトルの安全性が担保されたかに見えました。
しかし2003年、世界に衝撃的なニュースが伝えられます。
スペースシャトル「コロンビア号」が、地上に帰還する直前、
テキサス州上空で空中分解し、搭乗員 7人全員が亡くなったのです。
スペースシャトルの爆発事故は、人為的なミスが原因であることは間違いありませんが、
このようなニュースを聞くたびに、「なぜ人間は、これほど宇宙に興味を駆り立てられるのか」
と不思議に思うことがあります。
それは紛れもなく、壮大で神秘的な宇宙の世界に魅力があるからなのですが、
ここで忘れてはならないのが、私達が住んでいる地球も、宇宙の一部であるということです。
いうなれば、地球も小さな宇宙船なのです。
宇宙の謎が解明され、またテクノロジーが進めば、やがて他の惑星に移住できるようになるで
しょう。しかし、だからといって地球の環境をないがしろにしていいわけではありません。
人間が戦争や自然破壊によって地球を荒廃させ、そこから宇宙へ脱出し、新たに人間の
住める世界を築いたとしても、私達の精神が変わらない限り、また同じ方法で生き残るしかありま
せん。美しいこの宇宙を、まるで「使い捨て」のように扱っていいはずがありません。
宇宙に思いを馳せるとき、この地球もかけがえのない惑星の1つであることを、私達は感じ
なくてはいけないのかもしれませんね。
通信制 一ツ葉高校 千葉キャンパス 矢島