千葉キャンパス ブログ

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  1. 世界史Aでの出来事 その2

    通信制高校 一ツ葉千葉キャンパスの矢島です。

    さて、引き続き矢島がアヘン戦争について説明します。

    中国の人々は、インドから来たアヘンを吸入したことで、たちまちアヘン中毒患者になってしまいます。麻薬は一度手にしたらやめられないもの・・・。民衆は働くことをやめ、アヘンが切れれば「アヘンがほしい!」と叫び苦しみだします。

    中国はあわててアヘンの輸入を禁止しますが、今度はイギリスに買収されたアヘン中毒の商売人によって、中国にアヘンが密輸されるようになります。中国は民衆の腐敗堕落ぐあいと、アヘンを大量に買わされたことによる財政の圧迫に悩まされます。

    そこで中国は、「アヘンは一切、中国に持ち込んではならない」と、密輸に対し、断固拒否する態度をとります。これにイギリスは大激怒します。

    「そもそも中国にアヘンを送ったイギリスが悪いんじゃないの?」と思うでしょうが、この時すでにイギリスは、アヘンの輸入禁止に対して、「なぜ自由に貿易をさせてくれないのか?」という話にすり替え、「自由貿易をさせてくれない中国は間違っている!」と叫ぶようになります。

    イギリス議会では、中国と戦争をするべきか?という話し合いが行われます。「アヘンで戦争するなんてバカバカしい!そんな戦争で勝ってもイギリス国家の恥だ!」という反対もありました。

    しかし、「中国と戦争をすることで、アジア進出の足がかりとして、広大な領土を獲得できる!」という思いもあって、ついにイギリスは中国と戦争をすることを決めます。1840年、アヘン戦争のはじまりです。

    この戦争は2年間続きました。イギリスは産業革命によって武力を強大化させたため、中国の軍事力をはるかにしのいでいました。イギリス船1隻で、中国船すべてを倒すことができた、ともいわれています。

    もちろん中国に勝ち目はなく、後に勝利したイギリスと南京条約を結びます。この条約によって、中国優先で行われていた通商体制はなくなり、さらに香港をイギリスに奪われてしまいました。

    この戦争の勝利は、ヨーロッパ各地を驚かせました。少なくとも中国は領土も広く、長年「中国という国は強大である」というイメージがあったからです。しかし、産業革命によって力をつけたイギリスに大敗したため、イギリス以外の国々も、アジア進出を目的とした中国への干渉を行うようになります。

    あるいは戦争をしかけられ、あるいは脅迫をされ・・・中国はアヘン戦争以降、約半世紀にわたって、あらゆる国の侵略や干渉にさらされることになります。

    アヘン戦争は、「アジア中心で動いていた歴史」が、「欧米中心の歴史」へと転換される出来事になのです。これ以外にも話したいことはたくさんあるんですが、マニアックになってしまうので、今日はこのぐらいにしたいと思います。

    皆さん、世界史Aは楽しいですよ!! 次回もお楽しみに★

    通信制高校 一ツ葉千葉キャンパス 矢島

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