言葉は世界を豊かにする
通信制 一ツ葉高校 立川キャンパスです。
こんにちは、立川キャンパスの宇野です。
最近目や鼻が痒いのですが、これはもしかして花粉症でしょうか…。
こんなに寒いにも関わらず、どこから飛んできたのか、
杉の生命力の強さにおそれおののきます。
ところで「おののく」とはどういう意味でしょうか?
知っています!という人も、じゃあ説明して。と言われると難しいですよね。
国語を教えているとこんな「分かっていることなのに、それを伝えようとすると難しい」
現象によく遭遇します。
今日は生徒に「手を焼くってどういう意味?」と聞かれ絶句。
「手を焼くって、、そりゃああの、、手を焼くことだよ!」としか返せません。
ただ、そのあと実際質問をしてきた生徒の昔の話からぴったりな例文が見つかって
彼女も納得してくれましたわ。
ではここでもう一問。「右」って何でしょうか?言葉で説明して下さい。
おそらくほとんどの方が絶句しているはず!
お手持ちの辞書で「右」を調べてみてください。
「なるほどね、納得!」というものから「いや~ちょっと無理がある!」などなど
バラエティ豊かな説明があふれていると思います。
私たちは言葉を使いこなせているようでいて、実は全然使えていない。
「右」なんていうとっても身近な言葉ですら説明することができない。
毎日たくさんの言葉を話しているつもりでも、
使っている言葉を一個一個カウントしたら、
1万個に満たないかもしれない。
言葉があやふやということは、その言葉が表している現象の認識もあやふやということ。
現象の認識があやふやということは、自分をとりまく世界があやふやだということ。
国語の授業では、文章の読み方、正答の出し方をもちろん教えます。
しかし、生徒の語彙を増やすことも大切な軸の一つにしています。
それは、受験勉強に役立つだけでなく、生きる力になると信じているから。
最後に筋トレマスターの2年生Y君と宇野の会話をご紹介致しましょう。
宇野:「懸念」ってどういう意味か分かる?
Y君:そりゃあ、、あの、、(分かっているようだが説明できないご様子)
宇野:じゃあ「懸念」を使って何か例文を作って下さい。
Y君:世の中がマッチョだらけになったら、ジムがたりなくなる懸念があります。
宇野:…。正解です…。
「懸念」という言葉の例文としては絶対に選ばれないであろう文章ですが、
使い方はあっていますね(笑)
言葉の奥深さを改めて考えさせられた一日でした。
通信制 一ツ葉高校 立川キャンパス