立川キャンパス ブログ

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  1. 単語帳と私

    こんにちは、立川キャンパスの宇野です。

     

    本日キャンパスに登校したら、誰かが置き忘れていったのでしょう。

    宇野がいつも座る席に、英単語帳が置いてありました。

    カバーはブルー。クールな微笑みをたたえた犬のキャラクター。

    総数1900単語。

    受験生の多くが手に取ったことがあろう、この単語帳。

    何を隠そう宇野もJKの時に愛用しておりました。

    当時はクールな微笑みをたたえた犬に若干の不気味さを感じていた私。

    カバーを引っぺがし、紺と白のシックな表紙で常に携行。

    高校3年間苦楽を共にした思い出に、今でも本棚の片隅に鎮座しております。

    そして、壁にぶち当たった時、くじけそうになった時、

    今でも本棚から引っ張り出して眺めてみるのです。

    ボロボロに崩れ落ちそうな表紙をセロハンテープで補強してあるのは、

    雨に濡れたから。そしてここだけの話、何度も投げ捨てたから。

    宇野は田舎住まいだったので、地元の駅までトボトボ歩くとかなりの時間でした。

    その時間を無駄にすまいと、ながらスマホならぬ、ながら単語帳で通学していました。

    さながら二宮金次郎のように雨の日も風の日も単語帳を見ながら通学した3年生の私。

    それでも覚えられない単語はいつまでたっても覚えられない。

    昨日間違えた単語を今日も間違えた。

    悔しさで涙をボロボロ流しながら

    (国語を教えている今では決して許されぬ行為ですが、あえて言いましょう。)

    「どうして覚えられないの!」と単語帳を投げたりもしたものです。

    本当にごめんなさい。私の単語帳。。

     

    なぜこんな話をするのか。

    普段何食わぬ顔をして皆さんに授業をしている私も

    かつてはこうして受験をしていたのだということを知ってほしいのです。

    私は生まれた瞬間に古文単語をすべてマスターし、

    助動詞の活用表をそらんじていたわけではありません。

    私にはたくさんのできないことがありました。

    そして自分ができないことを単語帳に当たり散らしたこともありました。

    余裕なんて少しもなく、もがき苦しんだものなのです。

    普段涼しい顔をしている大人たちは、誰でも何かしらこのような経験をしています。

     

    皆さんを見ていると、できないことを恥ずかしく思ったり、

    できないことに直面することを恐れたりしているように感じます。

    しかし、できないのは当たり前なのです。

    誰もがみな最初は何もできないのだから。

    まずはできないことはできないのだと認めましょう。

    決して恥ずかしいことではありません。

    できないと認められたら、あとはできるように努力する。

    時には涙を流して辛い思いをするかもしれない。

    それでもいつの日かできるようになった時、

    努力した日々はきっと皆さんの心を支えるよりどころになるでしょう。

    私のボロボロの単語帳がそうであるように。

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