第6回目のレポート
通信制 一ツ葉高校 立川キャンパスの高橋です。
今日の古典の授業では第6回目のレポートを進めました。
三大随筆の一つ、「枕草子」です。
作者は、一条天皇の中宮・定子に仕えていたのが清少納言。
枕草子が成立した平安時代は才女がわんさか生まれた時代です。
ちなみに、定子のいとこである、彰子に仕えていたのが紫式部や和泉式部です。
この人たち、仲があまりよくないのです。
もちろん、主人がライバル関係ですから、おのずと仲が悪くなるのはわかりますよね。
お互いお抱えの才女を競わせる為、その才を発揮するのに
ふさわしい環境を整えるという意味で、彼女たちに紙を与えたと言われています。
「枕草子」のある1段に定子の兄・伊周が一条天皇と定子に貢ぎ物として
紙を一式手土産として持参した際、定子が「さて何を書こうかしら。」
と清少納言に問うと「枕にしかならないですね」と答え、その答えを非常に
面白くおもった定子が清少納言に紙を与えたという記述があります。
それが「枕草子」の題名の由来にもなっています。
紙を得て文才を発揮し、宮廷でも話題になったのを苦々しく思った
ライバル彰子側が紫式部や和泉式部にも紙を与えて書かせたのでしょう。
結局、藤原家を巻き込んだ権力争いに勝ったのは道長の方で、
その娘彰子の子が天皇となり、清少納言は没落してしまいました。
そんな背景も考えながら読んでみると、この作品がまた少し違う角度から
見えるかもしれませんね。
通信制 一ツ葉高校 立川キャンパス 高橋