歴史はいきもの
通信制 一ツ葉高校 代々木キャンパスの松嶋です。
朝晩の寒暖の差が激しい日々が続くなか、
体調を崩す生徒もチラホラ出てくるようになりました。
かくいう私も体調を崩していますが、
みなさん、体には気をつけましょう。
さて、本日の世界史はイギリスのピューリタン革命と名誉革命のことをやりました。
このピューリタン革命と名誉革命ですが、
絶対王政のもと「わがまま」をしていた国王を、
議会が処刑・追放したことで有名です。
その流れの中で、国王であれ権利の章典などの
諸法律を守ならければならない状態となりました。
そうして、イギリスで立憲王政の伝統が出来てくるわけです。
「国王は君臨すれど統治せず」
これが、イギリス王制の特徴です。
さて、このような一連の革命ですが、
私が中学校・高校ぐらいのときは、「市民革命」だと教える先生がまだいました。
しかし、現在ではピューリタン・名誉革命を「市民革命」と教えるひとはいないでしょう。
また、教科書などにもそのような記述はありません。
世界史上で「市民革命」と言った場合、
多くはアメリカ独立戦争とフランス革命を指します。
では、なぜ、ピューリタン・名誉革命は、「市民革命」ではなくなったのでしょうか。
それは、この革命を主導した人々が「市民」ではなかったからです。
ピューリタン・名誉革命はあくまでも議会(議員は貴族や資本家)を中心とした、
「革命」でしかなかったのです。
つまり、上級階級による革命だったのです。
一方で、フランス革命などは、一般の市民たちによる「革命」だったため、
「市民革命」と言われます。
昔は、ピューリタン・名誉革命も「市民革命」として位置付けていたのですが、
この革命の特権性が強調されるにつれ「市民革命」とは違った位置付けになりました。
このように、歴史は生き物であって、常に書きかえられています。
まさに、歴史は書きかえられるものです。
通信制 一ツ葉高校 代々木キャンパス 松嶋