だから日本史を学んでくれ、頼むから
通信制 一ツ葉高校 代々木キャンパスの高橋です。
日本史の授業では、先週から明治時代に入りました。
15代将軍徳川慶喜にとっては、本当に不本意な形で幕を閉じた江戸幕府。
その怒りから戊辰戦争に駆り立てられたんでしたよね。
さて、今日はそんななかでたてられた明治新政府の話です。
明治政府は日本が海外の国々に追いつくためには、
実際に見て学ぶ必要があると政府の重要人物達を海外に派遣することになりました。
メンバーは、岩倉具視をリーダーとした、大久保利通、木戸孝允、伊藤博文という、
豪華な顔ぶれと留学生が60名ほど・・・。
この人たちが、俗に言う「岩倉使節団」です。
彼らは、アメリカ、イギリス、フランス、ドイツ、ロシアを2年間かけて渡り歩いていきます。
当時のアメリカにはすでにエレベーターがあったというから、
彼らは急に未来に連れてこられたような気分であったかもしれませんね。
この使節団が海外で進んだ文化を目にしている頃、
日本では留守中の政府を預かった西郷隆盛、板垣退助らが隣の国、
朝鮮に不満をつのらせていました。
当時の日本と朝鮮は国交断絶状態。
それなら、武力行使でもかまわないから朝鮮に開国を迫ってしまえ!
という過激な発言も出てくるようになります。
この考え方が「征韓論」ですね。
本当はすぐにでも韓国を攻めたかったのですが、
非常に重要な問題だから、せめて今、海外に行っている岩倉たちが帰ってくるまで、
結論をだすのを待とう、ということになります。
そこに帰ってきた岩倉使節団。
彼らは、韓国を攻めることより、
まず国内の政治制度を充実させるほうが先決と言い出します。
海外の進んだ文化を目にした使節団と、彼らの留守中に日本も近代化が進んだはずだ!
…と思い込む留守番組の考えには差が出てきてしまっていたのです。
こんな歴史の事象からも、「視野は広く」と言われる所以がわかるのではないでしょうか。
何事も自分の目で見て、耳で聞くことが1番。
フットワーク軽く、いろいろなことを経験してみてくださいね。
通信制 一ツ葉高校 代々木キャンパス 高橋