「視点は志点」
通信制 一ツ葉高校 千葉キャンパスの宮本です。
今日も、ちょっぴり昔話から始めさせてくださいね。
昨日お話した晏嬰のお父さん、晏弱(あんじゃく)のお話です。
彼は、宋という国から斉へ亡命してきた貴族でありました。
晏弱が亡命してから数十年後、斉は弱小国と見くびっていた隣国の萊(らい…現在の山東半島)に
攻め込みますが、国境近くの湿地帯で奇襲攻撃を受けて大敗してしまいます。
帰国後すぐに再攻略を命じた国王ですが、臣下としては
惨敗の傷も癒えていない上に、敗戦の責任を負わされる恐怖もあります。
そんな時、白羽の矢が当たったのが晏弱でした。
成功すれば良いけれど、失敗すれば戦死か国賊扱いです。
結果から言うと、晏弱は見事に萊を攻略しました。
開戦前、彼は変装して村々を歩き民の不満を聞きました。
そして、開戦後すぐに民政の改善を宣言し、萊の民心を掌握してしまいます。
さらに、先の戦いで奇襲を受けた湿地帯では、待ち構えていた敵に
逆奇襲をかけて敵主力を撃破し、一気に全土を占領してしまいました。
勝利の理由を訪ねた国王に、晏弱はこう答えます。
「私が萊の国王や将軍なら、斉軍をどこで叩き潰すか、私が萊の民なら、
どのようにしてくれれば新しい君主を受け入れられるか、
ただそれだけを考えて実行しただけでございます。」
よく視点を変えるといいます。
でも、実際に飛び回りながら、事物を眺めるわけではありませんね。
頭や心の中で「想像」して「推理」を重ねることを、視点を変えるというわけです。
つまり、視点を変えるとは、心≒志点を変えることなのではないでしょうか。
今日、自習しに登校してくれたみんなと相談して、大きな窓際に机を並べて昼食をとりました。
ビルの5階にある千葉キャンパスから千葉の街並みを見ながら食べる昼ごはんは、
ホテルのラウンジで楽しむ食事のようで、ものすっごく新鮮でした!
生徒のみなさんの柔軟な脳みそに感謝②です。
普段当たり前だと見過ごしている風景も、ちょっと心を動かして眺めてみると、
新鮮な発見と驚きが隠れているかもしれません。
今日も、発見と驚きの一ツ葉高校・千葉キャンパスでした。
通信制 一ツ葉高校 千葉キャンパス 宮本