「仮道伐虢(かどうばっかく)」
通信制 一ツ葉高校 千葉キャンパスの宮本です。
みなさん、こんにちは。
今日は、ほんのちょっぴり真面目なお話をするかもしれません。
最近の私の愛読書「兵法三十六計」からのお話で、
その中の一つ「仮道伐虢(かどうばっかく)」です。
これは、道を借りて虢を伐つと読みます。
春秋戦国時代、大国晋(しん)の隣には虞(ぐ)と虢という国がありました。
晋としては、この小国をいち早く併呑して、他の強国との争いに備えたい。
しかし、この二国を同時に敵に回すのは手が焼けるという状態でした。
そこで、晋は虢に国宝の一つと名馬を送り、進軍のため国内通行の許可を求めます。
虢の重臣の一人は、こう反対します。
「虞と虢は、馬車の車輪と車軸のようなもの。
どちらか一つが倒れたら、もう一方も滅ばざるを得なくなります。
小国も協力し合ってこその生き残り。誘いに乗ってはなりません。
晋の本当の目的は、二国の侵略です!」
が、虢の君主は晋の甘言に乗せられ協力、虞は滅亡。
三年後、重臣の予測通り虢は晋軍の総攻撃を受けて滅びました。
目の前の利益に釣られ、甘言に乗せられ、
いい気になっている間にやられちゃった哀れな人々のお話です。
みなさん、春は出会いの季節。
色々な人がみなさんの周りに寄ってくるでしょうが、甘い言葉には十分ご注意くださいな♪
通信制 一ツ葉高校 千葉キャンパス 宮本