「その時歴史は動いたのかも…デュナンとシンドラー(後篇)」
通信制 一ツ葉高校 千葉キャンパスの宮本です。
さて、もう一方のオスカー・シンドラーは、
ひと山当てようと第二次大戦中のポーランド・クラクフの町に辿りつきます。
もともと、ドイツのスパイ活動に従事していた時期もあったり、
ナチスドイツの党員でもあった彼は、親衛隊にも誼を通じていきます。
そして、ドイツ軍の軍用食器工場を経営して頭角を現したシンドラーは、
ポーランド人よりも安く働かせることのできるユダヤ人に目をつけます。
ところが、時間が経つに従って人間としての尊厳を奪われ、
ひどい扱いを受けていたユダヤ人を見ていられなくなり、
一人また一人と自分の工場で働かせることが出来るよう、
親衛隊に賄賂や甘言を弄して取り入っていきます。
途中何度も親衛隊やゲシュタポによる取り調べや投獄を乗り越えながら、
シンドラーの工場を経て助けられたユダヤ人は1200人を超えました。
ところが、戦後のシンドラーは不運続きでした。
次から次に事業に失敗し、
やがてそれを見かねた「シンドラーのユダヤ人」たちに救いの手を差し伸べられ、
ドイツとイスラエルを行き来する生活を送りながら余生を過ごすことになりました。
時代も国も違うのに、分け隔てなく一つでも多くの命を救おうとした二人、
そしてそれを世間に誇示することなく、つつましやかな晩年を迎えた二人。
不思議な共通点には、何か大きな魅力を感じます。
さあ、後期も始まりました。人間、どんな所で人生が動き出すか分かりません。
今いる場所に胡坐をかかず、どうかこれから広がる未来を思いっきり楽しんでくださいね。
みなさんの大きな変化に興味津々な今日この頃です。
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