千葉キャンパス ブログ

千葉キャンパス ブログ

  1. 第一次世界大戦と日本(後編)

    通信制 一ツ葉高校 千葉キャンパスの石野です。

    (続きです)
    第一次世界大戦で長期戦を戦うためには、
    多くの兵士たちが必要となりましたが、その兵士たちの食料も大量に必要になりました。
    さらに機関銃で使う銃弾をはじめとして、膨大な兵器の生産が必要になります。
    工場は常にフル稼働。
    そこで本来働くはずであった男性は戦場に赴いていますから、
    女性が代わりに社会に出て活躍することになります。

    しかし、それだけでも労働力は足りない。
    イギリスの植民地であったインドからは軍隊が派遣され、
    中国ではヨーロッパで作る余裕のなくなったせっけんなどの日用品を作る工場が作られ
    ヨーロッパへ輸出することで大きな利益を得る人々が現れだします。

    さて、このお話のテーマは「第一次世界大戦と日本」でした。
    日本はこのヨーロッパの状況を利用して
    中国での利権を獲得したことはすでにお話しました。

    日本は戦場になることはありませんでしたし、
    日露戦争以後、世界有数の工業国として一定の信頼を得ていたため、
    ヨーロッパ諸国から多くの軍需品の注文が舞い込みました。

    とくに世界的に不足したのが船です。
    日本は造船業が大いに発展し、世界有数の造船国となり、
    多くの船成金と呼ばれる富豪があらわれました。
    日本は大戦景気に沸き、工場での仕事はいくらでもありました。
    そのため農村から都市へ多くの人々が移住することになりました。

    このように、日本は第一次世界大戦でヨーロッパが疲弊しているあいだに
    飛躍的な発展を遂げることに成功します。
    工場を経営する社長は大もうけし、物価はどんどん上がっていきました。
    デフレからの脱却を目指しているいまの日本から考えると、うらやましい限り。

    しかし、そこには負の側面もありました。
    物価は上がっても、労働者の賃金がそれに見合ってあがったわけではありません。
    サラリーマンや公務員の生活はどんどん苦しくなっていきます。
    貧富の格差は埋まらず、社会不安が高まることになるのです。

    さて、まとまりのないことを長々と書いてしまいました。
    このブログで書きたかったのは、日本の歴史は常に世界史と深い結びつきを持っている、
    ということです。それは日々作られてゆく、現代の歴史でも変わりありません。
    そういったことを勉強の際に、頭にとどめておいてくれると嬉しいです。

    通信制 一ツ葉高校 千葉キャンパス 石野

新着記事一覧

自分のスタイルで成長できる一ツ葉高校へのお問い合わせはこちらから