塞翁が馬(前編)
通信制 一ツ葉高校 千葉キャンパスの石野です。
こんにちは。昨日から定まらない天気が続きますね。
乾燥した空気に嫌気が差していた生徒には恵みの雨かもしれませんが、
私としては朝日が拝めないので、少し残念な今日この頃です。
さて、今日は私の好きな故事成語のお話をしたいと思います。
それは「塞翁が馬」。
「さいおうがうま」と読みます。
むかしむかしのことでした。
中国の北辺の国境ちかくに住む一人のおじいさんがいました。
辺境のとりで(=塞)に住むおじいさん(=翁)なので「塞翁」と言います。
中国の北側では馬の飼育が盛ん。
おじいさんも例に漏れず、お気に入りの馬を育てていました。
ところがある日、あろうことかその馬が、北の騎馬民族の地域に逃げてしまいます。
周囲の人は、おじいさんが悲しんでいるに違いない、と案じたところ
おじいさんは何ともない様子。
「これが幸福にならんともかぎらんよ。」
それから数ヶ月がたちました。
すると、なんということでしょう。
おじいさんのお気に入りの馬が、帰ってきたのです。
しかも実に立派な名馬を連れて。
いやぁ、おじいさんのおっしゃったとおり。良いこともあるものですね。
と周りでは喜んでいたところ、
「これが不幸にならんともかぎらんよ。」
おじいさんは、にこりともしませんでした。
(続きます)
通信制 一ツ葉高校 千葉キャンパス 石野