読書の秋(2)
通信制高校 一ツ葉千葉キャンパスの出口です。
前回、シャロン・モアレムの『迷惑な進化~病気の遺伝子はどこから来たのか』
という本から糖尿病の話をしていました。
糖尿病という病気は進化の過程から考えて、なぜ存在するのか。
通常、人間は血液の中に必要な分だけ糖を保持しています。
それが糖尿病になると血液中の糖が増え、そのままでは体に悪影響を起こします。
わざわざ糖尿病になる遺伝子を持つのは何故なのか?
モアレム氏は17世紀に起こった短い氷河期を乗り越えるために
糖尿病は発生したのではないかと言っています。
血糖値を高めるためにギリギリまで体の水分を排出し、
体が凍結して破壊されるのを防ぐ、というのがおおまかな説明です。
これを聞くと、体内の血糖値を必要以上に高めるのは
厳しい自然の中で生き残るべく進化した結果だとわかりますね。
その名残が今も残っているのでしょう。
全部書いてしまうと皆さんが読む時の楽しみを奪ってしまうので説明はこの辺で。
他にも「私たちの体に何故こんなことが起こるのか?」
という進化に関することがたくさん書かれています。
文系、理系問わず読みやすい内容ですので興味をもった人はぜひ手にとってみて下さいね。
ちなみに千葉キャンパスの生徒に口頭で話したところ、「???」となっていました。
血液を水とジュースに置き換えると凍る温度が違うのはわかるかな?
それがヒントです。
通信制高校 一ツ葉千葉キャンパス 出口