千葉キャンパス ブログ

千葉キャンパス ブログ

  1. 「善さ」を追求する(その2)

    通信制 一ツ葉高校 千葉キャンパスの矢島です。

    ソクラテス本人も、彫刻家としての日常生活を送りながら、
    「なぜ我々は生きているのか」
    を考え続けた一人でした。
    特に彼が考え続けていたのは、「善さ」のあり方についてでした。

    皆さんにとって「善さ」は何だと考えますか。
    「お年寄りに席を譲る」「約束は守らない」「親孝行をする」
    など、さまざまな答えがあると思います。
    では、次の場合はどうでしょう。

    時代劇の主人公が「成敗!」といいながら、悪い侍をズバッと切ることは「善」でしょうか。
    正義のヒーローは人を殺したにもかかわらず、それにはお咎めがないのでしょうか。

    このように、世の中は一概に「善い」と決め付けられないことがたくさんあります。
    物事には両面性があるのです。

    仏道修行を始めたブッダは、自ら王子の身分を捨てて出家しました。
    後を継がせようとしていた両親は、さぞ悲しんだことでしょう。

    では、ブッダは親不孝で「悪い」人物だったのでしょうか。
    これにはブッダも相当葛藤をしたようです。

    しかし、彼は
    「いつか仏道修行を極めて、仏教の力で両親を幸せにしたい」
    という決意をしたそうです。
    事実、ブッダは悟りを開き、インド中の人々からあがめられました。

    ソクラテスは、「善さ」の本質について追求する中で、結局人間は何も知らないのだ、
    ということを自覚します。これが「無知の知」です。

    ですから、自分が無知であることを自覚し、絶えず学び、考え続けることが、
    ソクラテスにとっての「善さ」の追求であり、人間の生き方そのものであることを語ります。

    謙虚に、真摯に、絶えず考え続ける中に、人間の本当の成長があるのです。
    2500年の時を超え、ソクラテスは今も私たちにそう訴えているような気がします。

    通信制 一ツ葉高校 千葉キャンパス 矢島

新着記事一覧

自分のスタイルで成長できる一ツ葉高校へのお問い合わせはこちらから