核のない世界を目指して(その3)
通信制 一ツ葉高校 千葉キャンパスの矢島です。
こうした事件を背景に、世界は「核のない平和な世界」を実現するため、
1955年、広島で「第1回原水爆禁止世界大会」が行われました。
以来、1963年に部分的核実験停止条約、1968年に核拡散防止条約が締結され、
さらに日本では1971年、核兵器に対する断固たる姿勢を示すため、
「核兵器をつくらず・もたず・もちこませず」という、非核三原則が発表されました。
しかし、実際に世界規模での「非核化」が進んでいるわけではありません。
世界には、「核の脅威」を保持することで、平和を維持できると考えている国もあります。
核に対する世界的な条約が締結されても、それを批准しない国には関係がありません。
世界をあげての「非核化」は、まだまだ道のりが遠いのが現実なのです。
戦争が終わって、今年は68年目になります。
戦争の悲惨さを知る人々は、徐々に高齢化し、少なくなっています。
「決して戦争の歴史を風化させてはならない」と、誰もが考えていることでしょう。
しかし、そのために私たちは、具体的に何がしなくてはいけないのでしょうか。
とりわけ、戦争を知らない若い世代が関心を持たなくてはいけません。
私たち若い世代が、戦争がどこか遠い世界の話のように受け止めてしまったならば、
悲惨な歴史から、何も学ばなかったことになります。
10代の今こそ、戦争の残酷さについて、そして核兵器の脅威について、
少しでも関心を持ち、考えてもらいたいと思います。
通信制 一ツ葉高校 千葉キャンパス 矢島