ありがたきもの
通信制 一ツ葉高校 立川キャンパスです。
「ありがたきもの」
どーも!
滝沢です。
先日、国語総合2のレポート授業で
『枕草子』を扱いました。
平安時代に清少納言によって
書かれたものですね!
有名なので知っている人も多いのではないかと思います。
教科書ではその中の「うつくしきもの(かわいらしいもの)」
が取りあげられていましたが他にも様々なものが取りあげられて
いるので紹介したいと思います。
「ありがたきもの」
これは現代語訳だと「めったにないもの」という意味になります。
どんなものが書かれていると思いますか?
正直、今の我々とそんなに変わらないのです。
いくつか書きますね!
①舅に褒められる婿、姑に褒められるお嫁さん
まあ、これはよく聞く話ですね。
僕は結婚していないのでよくわからんのですが
そんなもんなんですかね~。
仲良くしたらいいのに。
②主人を悪く言わない従者
今で言うと上司(先輩)の悪口を言わない部下(後輩)
って感じですね。
…悪口なんて言うわけないですよ!えぇ!
③容姿・性質・態度が優れ生きている間、少しの欠点もない人
いるわけないと思います。いたら逆に疑いますね。
不完全であるところが人間の魅力でもあると思います。
ただ、橋本環奈が限りなく完璧に近いということは
疑いようのない厳然たる事実であることは言うに及ばない
と思います。
「にくきもの」
これは「にくたらしいもの」という意味です。
①急用のあるときに来て長話をする客
許せないですね!
忙しい時に限ってこういう状況になったり
するから不思議です。
②「眠いと思って横になっているときに、かすかな声で
ぶーんと飛んできて、顔のあたりを飛びまわる蚊」
これは戦争ですね。夏の寝苦しいところにこれでもか
と飛んでくる。真夏の大戦争。みなさんも経験があるでしょう。
蚊って平安時代でも猛威をふるっていたんですね。
ちなみに蚊の一番古い化石は1憶7000万年前の中生代、
ジュラ紀の地層から発見されているそうです。
さすがです。タフですな。
見習おう!
いかがでしょう。
いや~、いまの我々と変わらんですな。
授業で生徒と「同じだね~」と言いながら読んでいました。
1000年経っても変わらんものは変わらんのです。
そう思うとおもしろいですよね。
『枕草子』には他にも「すさまじきもの(興ざめなもの)」、「うれしきもの(うれしいもの)」
などがあります。どれも今の私たちが共感できるものが多いです。
「変わる世界と変わらぬ想い」
1000年前に思いを馳せつつ読んでいただけたらと思います。
それでは!