卒業するみんなへ②
通信制 一ツ葉高校 横浜キャンパスの本山です。
卒業するみんなへ①から、豊島先生からのメッセージ続きます。
もう1つは、「どうでもいい」を大切にしてほしいということです。
みなさんはちょうど新型コロナが流行り出した2020年の入学で、
初めから思うような高校生活が送れず、非常に辛い思いをした世代だと思います。
私もその年に大学に入ったので、気持ちは痛いほど分かります。
コロナ禍は、人々から色んな面で、「不要不急」を奪ったのだと思います。
友達とご飯をたべること、
どうでも良い話で帰りが2時間遅くなること、
スタバの店員さんと何秒話せるかに挑戦すること、
コロナ禍ではこのような事をするのは不要不急として憚られました。
でも、思い返せば、私が友達と過ごす上で、
それらの中に不要なものなんてありませんでした。
コロナ禍で不要とされた、どうでも良いような時間は、
私の学生生活の全てでした。
そんなどうでも良い時間をどれだけたくさん共有したかが、
私の中で友達を友達たらしめるものとなっていました。
徐々に以前の生活に戻りつつある現在ですが、
人々の中にどこか無駄を恐れるマインドみたいなものは、
根付いてしまったように思います。
でもだからこそ、どうでも良いを大切にしてほしいのです。
上記のような、一見どうでも良さそうなことは、実は全然どうでも良くなくて、
とても大切なことだから、ぜひ全力で、その愛おしい無駄を享受してください。
最後に、もしかしたらみなさんの中にも、私と同じように、
この高校に入るのは後ろ向きな選択だった方もいるかもしれません。
でも、卒業式でみなさんが見せてくれた表情は、
その選択が間違いじゃなかったことを示してくれていたように感じました。
先生と呼ばれるには知識も経験も乏しいこんな私を、
みなさんは優しく受け入れてくれました。
その優しさに何度も助けていただきました。
そんなみなさんと同じ学校の卒業生であることを誇りに思います。
長くなってしまいましたが、とにかく、
みなさんの今後の成長と活躍を、心から応援しています。
もしまたどこかで会ったら、迷わず声をかけてください。
キャンパスにも遊びに来てください。
それでは、またいつか!
豊島和紀