科学技術の進歩
通信制 一ツ葉高校 代々木キャンパス 奈良です。
それぞれの生物がもつ「DNA」について、
理科総合Bの授業で学習するのも最後となりました。
これまでDNAの基本構造について学習し、DNAからタンパク合成や
遺伝の仕組みや決まりについてお話してきました。
生徒の皆さん「ヒトゲノムプロジェクト」って知ってますか?
生物が持つ、必要最低限ののDNAのセットを「ゲノム」と呼びます。
ゲノムにはその生物の遺伝情報が全て含まれています。
ゲノムは塩基配列で現され、1991年からヒトのゲノムを調べる国際的な研究が始まりました。
シークエンサーと呼ばれる塩基配列を自動で解析する装置により、
様々な生物の遺伝情報をデータベース化されました。これが「ヒトゲノムプロジェクト」です。
ゲノムには、形質を現すのに必要な遺伝情報が含まれています。
このような情報を解析して、いったい何になるのか・・・?
遺伝情報の解析は、病気に対する新しい医薬品の開発や、
1人ひとりの体質に合ったきめ細やかな医療、
いわゆる「オーダーメイド医療」が可能になりつつあります。
さらには個人の遺伝情報を解読すると、将来かかりやすい病気を知ることも可能なのです。
また、自分が望むような子どもを作り出すことも今や可能です。
人口的に受精卵をたくさん作り、遺伝情報を解析することで、
将来どういう病気になるのか、どういう形質をもっているのかを読み取ります。
その中から、自分の理想の受精卵のみを子宮に戻すことで、
より望みに近い子どもを産むことも出来てしまいます。
しかし、その行為は一人の人間として、いいのか、悪いのか、
倫理的な問題が問われています。 生徒のみなさんはどう思いますか?
遺伝子の操作は今や新たなヒトさえも作り上げてしまうほど、科学技術は発達しています。
その技術が人類にとって、また、地球にとってどのような影響を及ぼしてしまうのか、
正確には、誰にもわかりません・・・。
今後も世界中で「DNA」の研究は行われることでしょう。今後が楽しみですね。
通信制 一ツ葉高校 代々木キャンパス 奈良