ジレンマ
通信制高校 一ツ葉代々木キャンパスの寺澤です。
今日は現代文の授業で『サンチョ・パンサはこう考えた』という
評論を読みました。
サンチョ・パンサとは、セルバンテスの小説『ドン・キホーテ』
に登場するドン・キホーテの家来のことです。
そんなサンチョ・パンサが考えたこととは…
橋を渡りたい者は、誓いを立てなければならないのですが、
誓いが本当ならば橋を渡ることができ、
誓いが嘘ならば橋のたもとの絞首台にかけられてしまう。
そんな命令がある中で、一人の男が
「私は絞首台にかけられるために橋を渡る」と言い出します。
それを聞いた役人は困惑します。そこで、この話が
サンチョ・パンサに持ち込まれるのです。
なぜ役人が困惑したか分かりますか?
男の誓いが本当だったら、絞首台にかけられなければなりません。
しかし、男の誓いは本当なので、絞首台にかけられる必要はありません。
ここで絞首台にかけないことにすると、男の誓いは嘘になってしまうので
今度は絞首台にかけなければいけないことになります。
役人は「ジレンマ」に陥ってしまったのです。
少し難しい話かもしれないので、一度読んで理解できなければ
何度も読み返してみてください。
通信制高校 一ツ葉代々木キャンパス 寺澤