ヨーロッパの人々が居眠りしない理由
通信制 一ツ葉高校 代々木キャンパスの丹羽です。
本日のオーラルCでは、第三回のレポートを実施いたしました。
午後最初の授業、急に暑くなってきたせいもあり皆さん眠そうな表情でしたが、
出席された方は無事レポートを仕上げることができました。
授業中の居眠りや電車での居眠り。なぜかよく眠れるんですよね。
私も、高校や大学の授業中に睡魔に襲われて居眠りしてしまったことはあります。
今でも電車で座れると直ちに眠くなってしまいます。
日本ではよく見かけるこの居眠り”nap” ”doze”。
アメリカでの状況はどうでか分かりませんが、イギリスやヨーロッパでは
ほとんどお目にかかれない風景です。
なぜヨーロッパの人々は居眠りしないのか?
まずは、公共の場でそのような隙を見せればたちまち荷物がなくなってしまうし、
何をされるか分かりません。
私が昔、イギリスのバスの中でうとうとしていたら、
「具合悪いの?」「危ないよ」と揺り起こされました。
現地の方々は眠くても絶対に我慢して寝ないようです。
次に、人前で寝る姿を見せることは「失礼に当たる」ようです。
授業中に居眠りしない理由を聞いてみたところ、
「お金を払っているのにもったいないから」だそうです。
そして「居眠りするくらい眠いのであれば、最初から授業に出ない」とのことでした。
ヨーロッパの状況を考えると、日本は、「安心して居眠りをできる」
安心安全な恵まれた国、ということになるのでしょうか?
あるいは、授業料を払っているのに眠って平気な
「お金におおらかな」国民性ということでしょうか?
あるヨーロッパの新聞に掲載された、日本の“サラリーマン”が
電車内で眠りこける光景に対するコメントが面白いです。
「日本では家がウサギ小屋のように狭くてプライベートな空間がなく、
まともなベッドルームもないために、電車の中ぐらいしか寝るところがないのだ」。
そのように思われているとは心外ですね。
私がふと感じたこととしては、「日本人は日常的に疲れすぎている」ということです。
会社勤めの方々は長距離通勤の上長時間労働に耐え、休みはせいぜい一週間。
高校生にせよ、学校での拘束時間があまりにも長過ぎます。
朝はクラブの朝練、授業が終われば休む暇もなく塾やアルバイト、週末は模試やらクラブの試合。
これらは全て、自分で決めている、というよりは、
不可抗力的に決められてしまっていることが多いですね。
ヨーロッパの学生は、学校の拘束時間が圧倒的に少ない上、
長期休暇中はクラブ活動もなければ塾もありません。
のびのび家族で旅行したり、外国のサマーキャンプに参加したりします。
日本では、これだけ学校の拘束時間が長い上に、さらに土曜日の授業まで実施しようとしています。
勉強も仕事も「量より質」だと思うのですが。
日本人が居眠りをしなくなる日。
それはつまり、「日本がこれまでの日本とは違う日本になる」ことを意味するのかもしれません。
そんな日が将来やってくるのでしょうか?
本当に充実した時間を過ごせるよう自分の時間の使い方を自分の頭で考えるようになれば、
無駄な「居眠り」が減って、「新しい日本人」になれるのかもしれませんね。
See you next week!
通信制 一ツ葉高校 代々木キャンパス 丹羽