令和二年度 一ツ葉高校立川キャンパス卒業証書授与式
こんにちは、立川キャンパスの宇野です。
三月二日。強い強い風が吹き荒れる春の始まりの日。
三鷹市芸術文化センターにて、令和二年度一ツ葉高校立川キャンパス卒業証書授与式がとりおこなわれました。
窓にたたきつける雨の音で目覚めた当日の朝。
しかし、こんな天気はこれから力強く飛び立つ卒業生には何の差し障りもありません。
むしろ、コロナの影響で様々な行事を中止もしくは規模縮小せざるを得なかった一年。
「卒業式は何としても実施したい」この思いが届き、心からの安堵でいっぱいでした。
続々とホールに集合する卒業生たち。
制服、スーツ、ドレス。一ツ葉らしく、一人一人の個性はそのまま。
けれども、いつもキャンパスで会っていた時とは全く異なる雰囲気。
もちろん、それは単に正装しているからではありません。
表情が違うのです。
なんと表現すればよいのでしょうか。
人生の苦難も喜びもすべて腹に据え、受け止めているような引き締まった表情。
彼らを一ツ葉高校から社会へと送り出すことに誇りを感じました。
定刻どおりに始まった式。
まずは保護者の方々、先生たちの大きな拍手によって迎えられての入場。
開式の辞、国歌清聴、そしてその後はいよいよ一人一人への証書授与です。
これがなかなか難しい!
まずは手を消毒、立ち位置確認、右足一歩、お辞儀、左手と右手、抱えてお辞儀、、
前日の練習ではどこかしら間違えてしまう生徒がほとんど。
当日は緊張しているので、もっと間違えてしまうかと思いましたが、
みんな堂々と受け取っていました。
私は当日司会をしていたので
壇上で一人一人の受け取る姿を間近に見ることができました。
そして彼らとの思い出を噛みしめ、心からエールをおくりました。
今受け取ったその書類は、本人以外の人が見たらただの緑色の厚紙です。
しかし、それはあなたにとっては大切な大切な卒業証書です。
その証書を手にするために、いろんなことがあったでしょう。
一ツ葉高校にたどり着くまでの道のりは、険しく厳しいものだったかもしれません。
「高校生」という漢字三文字でいることに、苦しみ果てたこともあるかもしれません。
挫折した経験。自分の力で、もしくは近くの人の支えで少しずつ乗り越えた経験。
友達と話した下らない世間話。人生について悩んだあの日。放課後こっそりした恋バナ。
毎日の授業。全然できなかったテスト。よくできた模試。
保護者の方々との言い争い。友達とのすれ違い。そして仲直り。
これら全てがあなたにとって不可欠なものであったことを、今手にしているその緑の書類が証明しているのです。
証書授与の次は在校生のSさんの送辞。
彼女は入学以来、卒業生の先輩たちととても仲良く過ごしていました。
きっと寂しい気持ちでいっぱいでしょう。
しかし、宝物のような先輩との思い出を振り返ったあと、
「私たちが笑顔たえない明るい学校にしていきます。心配せず未来に突き進んでいってください」
と力強く送り出してくれました。
そして、Sさんの立派な送辞を受けて卒業生Yさんの答辞。
「高校生活は有限。後先を考えて行動することは大切だが、
一瞬の直感を信じ挑戦することも大切」
というメッセージを在校生に残してくれました。
そして「卒業後の道の先が輝かしい未来であったと言えるよう、これからの日々を精一杯生きていきたい」
と決意を表明してくれました。
※送辞・答辞の言葉はブログ用に宇野が若干編集しております
記念撮影はマスク着用でしたが、構いません。
マスクをしていても分かるくらい、全員笑顔だから。
そして、先生ばかりが名残惜しく手を振っているのに、生徒は気にせず笑顔で背を向けて去っていきます。
あっけないほどにすぐにホールから卒業生がいなくなりました。
構いません構いません。
彼らが見ているのは次の世界だから。
でも、忘れないでください。私たちはいつもここにいます。
振り返ったらある場所。それが母校です。
新しい世界に悩み、疲れたら気軽に遊びに来てください。
みなさんの原点は、ずっとずっとかわらずに立川キャンパスなのですから!
最期になりますが、保護者の皆様におかれましては、この度はご卒業誠におめでとうございます。
従前より一ツ葉高校の学校方針にご理解、ご支援を賜りましたことをこの場を借りて心より深謝申し上げます。
卒業生の皆様の人生が幸多きものであらんことを、教職員一同心より祈念しております。
通信制 一ツ葉高校 立川キャンパス